作詞:サミー・カーン、1945
Sammy Cahn (1913-1992)
作曲:ジュール・スタイン、 1945
Jule Styne (1905-1994)
Let It Snow! Let It Snow!
Let It Snow! というタイトルでご紹介させていただきましたが、たんにLet It Snow!
と記載される場合もよく見かけます。もちろん同じ曲ですので、ご安心ください。
この慣習(?)に従ってか、邦題も「雪よふれふれ」という今回使用したパターンのものや、素直に「雪よふれ、雪よふれ、雪よふれ」というものもあります。また単純に「雪よふれ」だけのものあります。(ややこしい?)(笑)
さらに”!”ビックリマークを付けるか付けないか。「ふれ」でいくのか、それとも「降れ」と漢字で攻めてみるのか?と、意外に悩みどころの多いナンバーなような気が
するのは気のせい?(^^)
どれを採用するかはきっとその時の気分なんでしょうけど、hideの場合はこの曲を特徴付けている”Let
It Snow! 〜”の繰り返しに敬意を表しつつも冗長になるのを避けて、「雪よふれふれ」というタイトルを採用させていただきました。
蛇足でいえば「雪よ降れ降れ」だと歌詞の持っているロマンチックなムードが伝わりにくい気がしましたので、あえてひらがなで「雪よふれふれ」としています。
おっと、なんか前フリが長くなっちゃいましたね。(^^ゞ
じゃあ本題に入りましょうか。
クリスマスシーズンともなれば、TV-CMやBGMなどで必ず耳にするであろうこの”Let It Snow!
〜”というナンバーは、1945年にサミー・カーン作詞、ジュール・スタイン作曲のコンビの手で世に送り出されました。
他にも同コンビによるナンバーとしては、アドベントカレンダーでも使わせていただいている”クリスマス・ワルツ(1954年)”が有名です。
色んなシンガーやミュージシャンによる名演・快演が聞かれるナンバーですが、元々のオリジナルは
、同じく1945年の10月31日にヴォーン・モンロー(1911-1973)がノートン・シスターズと吹き込んだものです。
翌年のビルボード・ランキングでは見事1位を獲得しており、クリスマスソングを代表する1曲だといっても過言ではないでしょう。
ところで”〜frightful”と”〜delightful”や、”〜place
to go”と”〜Let It Snow! ”のように美しい韻を踏んだ歌詞であることに、お気付きいただけたでしょうか。
時代的な美意識といったものもあるのでしょうけれど、作詞家としてのサミー・カーンの非凡な才能が伝わってくるようでとても興味深いものがあります。
内容は吹雪の日に暖炉の炉辺で過ごすカップルを歌った冬の詩であり、特にクリスマスシーズンのものだというわけではありません。
それでもこのナンバーが、クリスマスソングとして永遠の生命を与えられたのは、ジングル・ベル、そりすべり、ウィンター・ワンダーランドなどと、きっと同じ経緯だったんじゃないかなと思います。
おやすみのキスはしても、夜には帰らないといけない〜そんな関係の、いわば微笑ましいカップルの歌なのですが、シンガーの性別により受ける印象が異なるかもしれません。
先ほどは男性バージョンの歌詞をご紹介しましたが、たとえば女性バージョンだとこんな感じになるのでしょうか。
Oh
the weather outside is frightful,
あぁ・・・、外はすごい吹雪ね
But the fire is so
delightful,
でも暖炉の火がぽかぽかしていて気持ちいいわ
And since
we've no place to go,
どこへ行くわけでもないんだから
Let It Snow! Let It
Snow! Let It Snow!
もっと雪よふってちょうだい
It
doesn't show signs of Stopping,
どうやらやみそうになんかないわ
And I've
bought some corn for popping,
いいのよ、ポップコーンを買ってあるから
The lights are
turned way down low,
明かりを暗くしてみようかしら・・・
Let It Snow!
Let It Snow! Let It Snow!
ああ雪よもっとふってちょうだい
When we finally kiss goodnight,
おやすみのキスはいただいたけど
How I'll
hate going out in the storm!
でもこの吹雪の中を帰りたくなんかないわ
But if
you'll really hold me tight,
あなたが私を強く抱きしめてくれたなら
All the way
home I'll be warm.
おうちに着くまでぽかぽかしていられるかしら
The fire is
slowly dying,
暖炉の火が少しずつ消えていくわ
And, my
dear, we're still good-bying,
あぁ・・・、あなた
But as long
as you love me so,
あなたの愛がある限り
Let It Snow!
Let It Snow! Let It Snow!
お願い、雪よもっとふってちょうだい
あ〜、なんか照れちゃうなぁ。hideなんかには縁遠い世界なのに。(*^_^*)
いずれにしろ「帰んなきゃいけない」、でも「帰りたくない」といった、交際を始めると最初の頃に必ずかかる、まるではしかのような微妙な心の動きを、とてもロマンチックに歌い上げた名曲だと思います。
おまけでいえば男性バージョンは少しノンビリ屋さんだけど、女性バージョンではしっかり者に感じるような気がするのは、ひょっとするとhideのうちを反映しているのかもしれませんね。(笑)