Dec/16/2023 (Sat)

 


The Christmas Song - Piano by Sangah Noona

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


    Advent

     in

       Seiffen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


エルツ山地といえば外せないのがこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2005年に一度訪れたザイフェンです

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これまでの町と比べると小さな村で、2500人ほどの人が暮らしています

 

 

 

 

 

 

 

 

 


その半分以上が木工のおもちゃに関わる仕事をしているそうです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

My Dear Friend...
 

ザイフェンでも他のエルツ山地の町々と同様に錫、銀、鉄などの鉱業が

少なくとも15世紀中頃から営まれてきました。

しかし鉱山の全盛期であっても鉱夫たちの収入は十分ではなく、

副業としてボタンや皿などの木製品を作っていたといいます。
 

やがて17世紀ごろから鉱業が衰退し、鉱夫から木工職人に

仕事を変える人が続出したこともあり鉱山は1849年に閉鎖されました。

ザイフェンで初めて木のおもちゃが作られたのは1750年ごろで、

1850年頃には船の形の入れ物にミニチュアのペアの動物が詰まった

「ノアの箱舟」が国外でも大ヒットします。
 

その後「くるみ割り人形」や「煙出し人形(スモーカー)」などを

クリスマス用に制作するようになりました。

それらをおもちゃ問屋や小売店はザイフェンの職人たちから安く仕入れ、

見本市などで高く販売して儲けていましたが、

職人たちの暮らしは依然として良くなりませんでした。
 

1903年に家業での児童労働を制限する法律が施行されるまでは、

子供達でも1日に12時間以上働かされることもあったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


家族単位で制作していたためか品質の著しい低下が見られ
1852年ザクセン王国のおもちゃ専門学校が開校されました。
(現在でもドイツ唯一のおもちゃ専門学校として存続しています)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


1880年に重量に応じた関税が導入されたため、おもちゃのミニチュア化が始まりました。
1905年にH.E.ランガーがマッチ箱に入ったおもちゃシリーズを考案。
ランガー社だけでも年間約50万個を販売したといいます。
もちろん現在も主力商品のひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


第一次世界大戦、世界恐慌、第二次世界大戦、東西ドイツ分割と大きな荒波がザイフェンを幾度も襲います。
特に世界恐慌(1929〜1932年)においては人口の2/3が無収入になったといいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    東西ドイツ再統一後、ザイフェンの人々は自由を手に入れましたが

    自由経済の厳しい競争環境を乗り切ることが必要となりました。

    またおもちゃ職人は旧西ドイツでは手工業から外れており

    マイスター育成のための国の補助金の対象外となっていました。

    このためおもちゃ職人の自立に向けて粘り強く交渉を続け、

    1996年に正式に対象として認められるまでになりました。
     

    また自分たちで見本市や海外市場に出向き、

    流行や需要にあったデザインを産み出すようになりました。 

    さらにクリスマスを祝う習慣があるドイツ系米国人をはじめ、

    工芸品や匠の技術に親和性の高い日本にも販路を拡大することで、

    ザイフェンのおもちゃはこれらの国々で愛されるようになりました。
     

    村の端から端まで歩いて15分ほどのザイフェンですが、

    そこを「故郷として暮らす」ために並々ならない努力と苦労を

    積み重ねてこられたことに頭が下がります。
     

    ザイフェンの人形があんなに優しく感じるのは技術の高さだけでなく

    そういった過去を乗り越えてきたからなのかもしれませんね。
     

    ・・・ではまた明日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


村の中心部にあり「山の教会」と呼ばれる八角形の可愛い教会、おもちゃのモチーフとしてよく使われています

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これとか

 

 

 

 

 


こちらとか

 

 

 

 

 

 

 

 

 


以前ご紹介したシュヴィップボーゲンですがXCDでは「窓辺飾り」と呼んでいます
朝暗いうちから夜遅くまで、太陽の光の届かない坑道で働く男たちが、
暗い中を家族の元へ安全に帰る道しるべとして窓辺に置いたと伝えられています

 

 

 

 

 

 

 

 

 


10月になると村役場の前に「サンタさんへの手紙ポスト」が設置されます。
子供たちはここへ願い事を書いて投函することが出来ます。
プレゼントは4th Advent前にサンタさんに渡され、
その後この場所でサンタさんから子供に渡されます。

ただし・・・サンタさんから注意点がひとつ
「願いが大きすぎない方が、叶う可能性が高い」らしいとのことです(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ザイフェンのマルクトは小さなスタンドがいくつか出るだけですが、
おもちゃは直販ですので、よそのマルクトよりもお買い得です(^^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


木工製品をフィーチャーしたメルヘンチックな建物が多いので

 

 

 

 

 

 

 

 

 


クリスマスと相性が良く、それほどスタンドは必要ないのかもしれません

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今年のマルクトは12/1〜12/23の期間で営業は17時までとなっています

 

 

 

 

 

 

 

 

 


イルミネーションはその後も見られますので、ご安心を(^_-)-☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のMovieはザイフェンのクリスマスマルクトです。
上映時間 2:33

 

 


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