The Legend of
 
Santa Claus part5

〜 サンタさんの内緒話・その5 〜

Marys Boy Child


 Ho!ho!ho!ちょっと久しぶりになってしもうたかのう。しばらく留守にしておったが、みんな良い子にしておったかな?実はアラスカにある秘密のおもちゃ工場でトラブルがあったんじゃよ。トントたちから「SOS!」の連絡があって、あわてて飛んでいったんじゃが、修理に随分手間取ってしまってのう・・・。

 もっとも何とか直ったから、まあ良かったんじゃが・・・。しかしおかげで2ヶ月ほど留守にすることになってしまったんじゃよ。キャンプに行く約束をヨウルマーとしておったんじゃが、それもダメになってしまってのう。優しい人じゃから怒ったりはせんのじゃが、申し訳なくて申し訳なくて・・・。

 といっても別にケンカをしているという訳ではないんじゃよ。秘密の工場は世界中にいくつもあるもんじゃから、何年かに一度くらいはこういうことが起こるんじゃ。

 そういえば、40年くらい昔にアルプスの工場が雪崩で埋まった時なんかは、掘り出すだけで半年くらい掛かったんじゃから、それと比べれば今回はまだかわいいもんじゃよ。あの時はさすがにヨウルマーもあきれておったが、なに本当は分かってくれておるのを、わしはちゃ〜んと知っておるんじゃ。

 こういう時は、ヨウルマーの気持ちに整理がつくまで家の修理をするに限るんじゃ。わしの家に来ると、みんな口をそろえて「不思議な作り」だというんじゃが、こういった時に、わしが増改築を繰り返してきた結果なんじゃよ。地上3階に地下室プラス展望台(いうなれば4階じゃな)の家なんじゃが、そういえばあの展望台は例のアルプス工場の後で、増築したんじゃったな。

 今ではヨウルマーのお気に入りの場所になっておるから、これはこれで良かったと思っておるんじゃ。今度はクリスマスまであまり時間がないから、ヨウルマーに前から頼まれていた「燻製小屋」を裏庭に作るとしようかのう・・・。

 実は以前使っていた燻製小屋なんじゃが、燃えてなくなってしまったんじゃよ。それというのも、あるトントが・・・。


 ということで、更新が遅れた言い訳はサンタさんのせいにして(笑)、今回はサンタさんのお住まいをご紹介させていただきます。サンタさんの説明の通り、地下から展望台までを入れると、全部で5階建て(!)というとんでもないおうちですので、うまくご説明できるかどうか自信がありませんが、サボった分を取り返すつもりで頑張ってみますね。アドヴェント・カレンダーのスタートも近づいてきましたし・・・。


これは違いますよ(笑)


  サンタ館について 

 サンタ館 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 モミの木を用いた木造の館で、大きな岩盤の上に立っている。
 もともとは
ヨウルマーが住んでいた質素な一軒家だったが、サンタが北極から引越してきて、増築に次ぐ増築を重ねた。ところがサンタの飽きっぽい性格により、途中で放ってしまっているところが多々ある。このためサンタ館の外観は、かなりいびつな形をしているのが特徴となっている。

 たとえば最初に作ったサウナ小屋は、まだ大工仕事がなれていないせいもあり、思うようにいかずに仕上げの途中で投げ出してしまった。そのため屋根に雑草が生え、ツタ植物がからまってしまっている。もっともこれはこれで奇妙な味を醸し出しているのだが、時々薄気味悪い妖精たちの住みかになっていることがあり、追い出すのに一苦労している。サンタによれば、サウナで気持ちよく汗を流している時に、ふと気がつくととなりでアカすりなどをしていることがあり、不愉快なのだそうだ。夜中に低い声で笑うのも、どうも気に入らないらしい。

 なお、今でも増え続ける手紙の整理や、古びた個所の建て直しなどで増改築はいつ終わるとも無く、サンタの気が向いたときに延々と続けられている。
 アントニオガウディの代表作といわれる、スペイン・バルセロナのサグラダファミリアと、「どちらが先に完成するか?」というのが、関係者の間ではよく議論されているくらいである。ちなみに今の
サンタ館の床面積は大体660平米ぐらいらしい。

  
こんな感じ?        それともこんなの?      まさかこんなのじゃないよね?

 煙突

 サンタ館の煙突は、主(あるじ)であるサンタが最もその苦労を知っているにもかかわらず、実に通り抜けがしにくい。これはサンタが増改築を重ねた結果、煙突の位置や形が何度も変わったせいである。
 もっとも
サンタは自分の家へ入るのに、わざわざ煙突を使う必要は無いので、いたって無関心である。

 避雷針

 サンタ館の屋上には人型の避雷針が付けられていた。雷が落ちると髪の毛を逆立て、目玉が飛び出し、笑い出すというなかなか凝ったものだった。これはふざけて作ったものではなく、雷雨に対する不安をかき消すとともに、クリスマスの日、黒雲と雷雨の中をサンタが帰還する際、笑い声を頼りに進むことが出来るというすぐれものであった。
 
サンタがこれを作って取り付けたが、雷雨の中で笑う人形が気味悪く、わずか2週間で取り外された。

 パラボラ・アンテナ

 衛星放送をキャッチして、スポーツ中継等を生で見るためにサンタがこしらえたもの。巨大なコウモリ傘を使って、わりと格好良く出来ている。感度も良くて、ときおり謎の宇宙電波まで拾ってしまうが、受信料金は払っていない。

 書斎 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 サンタ館の3階は書斎となっている。窓からは玄関前にひろがる庭を一望でき、ときおりこの窓から禁煙中の煙草のけむりが漂う。サンタが一人になりたいときは、たいていここかトイレにいる。サンタのコレクションの一部であるパイプや時計なども保管されており、大切な憩いの場になっている。

 机の上には地球儀とともに、手紙の中から子供たちの願いをまとめたフロッピーディスクが並んでいる。北欧風のインテリアの中に、チャイナ風の傘をかぶった電灯などが置かれていたりして、チグハグながらも不思議なバランスをかもしだしている。

 一応コンピュータも棚の上に設置されているが、扱いが下手なのであまり使われていない。もっとも友人たちとは良くメールをしているようなので、まったく使うことができないという訳でもないようだ。サンタいわく「時を越えてメールが出来る性能を持っている」らしいのだが、それを受信出来る相手が過去にはいなくて困っている。

 所狭しと置かれたエスニック小物類は世界を回った時に集めたもので、小型のモアイ像などが部屋の隅にふと立っていたりして、訪れた者の目を喜ばせる。

 扉の裏には大きな鏡がついていて、その前でよく演技の練習をする。たとえば、クリスマスの夜に偶然見つかった場合の対応の仕方や、気のきいたセリフまわしの言い方。ヨウルマーへプレゼントをする時の自分など。
 しかし途中で恥ずかしくなって、鳥肌を立てることもある。時々その様子を窓越しに、猫の
プープがのぞいている。

 時計

 いつも持ち歩くのは、懐中時計が多い。
 特に17世紀末から持っている懐中時計はなんでも、「フランクにもらったやつだ」と自慢している。しかし、周囲の者はフランクが何者なのかを知らない。何でも
サンタに言わせると、世界で初めて犬の首輪を発明した人物だそうだ。

 煙草

 現在は禁煙中。昔、煙草が疫病にきくと思われていた時代があり、その頃に吸い始めた。基本的に巻き煙草では、エジプト種、トルコ種のストレートが好きだった。濃厚な甘い香りと味は、今でも肉料理の後で思い出す。

 以前は軽くコクのあるバージニア種のストレートだったが、巻き煙草にフィルターがつくようになり味が落ちたので、禁煙してもあまり未練は残っていない。
 葉巻、パイプは香りが濃いので、
ヨウルマートントおよびプープに評判が悪く、特に60年代にロスの殺人課警部から記念にもらった葉巻は、火を付けた途端に屋敷内が騒然となった。
 現在は禁煙中なので、平和である。

 地球儀

 一見何の変哲も無い地球儀だが、この地球儀はよく見ると、大昔にあったムー大陸やアトランティス大陸が記されている。もちろん、この部分は現在海に沈んでいるが、サンタが過去のデータをもとにして、自分で付け加えていった。

 リビング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 玄関を入って左側にある、サンルームと一続きになったリビングは大きな窓からの日差しがさんさんと当たる居心地のいい場所である。
 部屋の一角にはモミの木が置いてあり、クリスマスには星をまぶしたように彩られる。壁には花模様のステンドグラスが飾られている。カーペットは
ヨウルマーが編んだルイヨと呼ばれている鮮やかな北欧の織物。入り口の扉にもルイヨが掛かっていて、インテリアと同時に防寒の役割を果たしている。

 窓の近くにはソファが置いてあり、サンタはそこに座ってゆっくりとテレビを観るが、時々プープが中央に大きく横たわってソファを独占している。プープはどかしてもすぐに戻ってきて元の位置に同じように横になり、そこに人がいようと、何があろうと平然としている。
 そんな
プープにとってサンタが楽しみにしている衛星放送のスポーツ中継がある時は受難の日でもある。本来彼の席であるべき居心地の良いソファが、興奮して大声を張り上げる野蛮人(サンタ)に長時間占領されてしまうからだ。
 
プープは不満げな顔でしばらくサンタの膝に乗っているが、興奮したサンタが足を踏み鳴らしたりするため、さらに不機嫌な顔になり、最後にはトントたちに八つ当たりをしてヨウルマーに怒られることになる。

 しかし、その原因を知っているヨウルマーは、あとでクリームなどをプープにやるため、結果的にはスポーツ中継も悪くないとプープは思っているようだ。

 トントたちの中には、ソファやイスに座る者もいるが、リビングではその大方が床やカーペットに座ったり寝そべったりしてくつろいでいる。

 暖炉

 石造りの暖炉では、香りのいいシラカバやモミなどの倒木を燃やしている。こうすると部屋全体に深い森のような、あるいは子供の頃をふと思い出すような良い香りがひろがり、ヨウルマーは気に入っている。

 火掻き棒

 暖炉用。テレビで「怪傑ゾロ」を観たサンタが、ひそかにフェンシングの練習をするのにも使う。

 熊の置物

 サンタが旅行先から買ってきたもの。なぜか日本では、どこの家にでも見られる木彫りのオブジェ。トントオドキリがおびえて近寄ろうとしないので、サンタが面白がって置いている。

 テレビ

 36インチの大型テレビ。衛星放送のスポーツ観戦のため、大型のものを買った。しかし最近では物足らなくなってきており、プロジェクターをクリスマスにプレゼントしてもらえないだろうかと、サンタは真剣に考えている。

 飾り皿

 元々ヨウルマーが持っていたものが中心。彼女が先祖代々受け継いできた皿の一部を飾って楽しんでいるが、バイキング時代の英国製の皿などもあるようだ。サンタが最近集めた皿の中には、クジラの絵がついたものがあり、幼い字で「らっせん」とサインがしてある。

 

 シャガールの描いた絵が飾ってある。ただし、幼稚園の時に描いたものらしく、芸術的価値は低いらしい。サンタとしては、晩年の作品よりも気に入っている。

 観葉植物

 窓辺のシダ植物はプープのお気に入りで、時々ボロボロに噛んである。

 モミの木

 サンタヨウルマーの家を初めて訪問した時にあったクリスマスツリーは、その後もなぜか枯れることがなく、数十年たった今でも青々としている。
 かつて部屋の模様替えをした時、このモミの木を外に出そうとしたが、何としても動かすことができず、調べてみるとモミの木から伸びた根が床を突き抜けて、しっかりと大地に根を張っていたという。
 きっとこの木はここから出て行きたくなかったのだという結論で、現在に至っている。サンタ館の居間は、このように植物までもが居座るほど居心地が良いということがお分かりいただけたことと思う。
 しかしトントキョージュが、失敗した毛生え薬を木の根元に捨てていたという証言も見逃せない。

 

 ★ダイニングキッチン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ときおり、トントオドキリが食器を叩く幸せそうな音が聞こえてくる、リビングルームと続きのダイニングキッチン。
 シンクの上の植木鉢にはハーブが植えられていて、少しちぎっては、料理に加えたりすることもある。
 キッチンの暖炉は、オーブンと兼用になっている。

 テーブルにはイスやらベンチやらがバラバラに並んでいるが、特に理由があるものではなく、前にリビングに置いてあったベンチを持ってきて置いてみたら不思議とマッチしたので、並べているだけである。
 変にキチンと8つのイスが並んでいるより、面白くセンスがあるので、サンタも気に入っている。
 春や夏になると机の端に花々を飾り、ふたりで食事をするにはさみしいかと思われがちなダイニングルームに彩りを添えている

 フライパン

 鍋やフライパンはドイツ製が多く、忠実かつ正確に黙々と仕事をこなし続けるところが、ドイツ人の国民性を思わせる。大、中、小の鉄のフライパンやシチュー鍋のほか、ダイニッシュパンケーキ用のタコヤキ型フライパンがある。

 冷蔵庫

 冷蔵庫は日本製で、忠実かつ正確に黙々と仕事をこなし続けるところが、日本人の国民性を思わせる。

 タマネギホルダー

 長いピンのたくさんついた櫛のようなもの。タマネギにホルダーを差し込み、そのピンの間に包丁目を入れて、次にその切れ目に直角になるように切ると、タマネギのみじん切りができる。あると便利な道具なので、ヨウルマーがハンバーグなどを作る時に使用する。
 オドキリがこれを櫛として使っていることは誰も知らない。

 フォーク&ナイフ

 ヨウルマーの気に入っているセットがあるが、それはあまり使用されない。普段使いのセットは、トントたちがプープに追いかけられた時に、撃退するためにも使っている。プープのお尻をつついたフォークをそのまま返しておくこともあるので、ヨウルマーは使う前には必ずよく洗っている。

 はし

 サンタは東洋へ旅行すると必ずはしを土産に買ってきてしまう。ハワイへの旅行者が、ついマカデミアナッツチョコを土産にしてしまうような、そういうものなのかもしれない。

 うろこ取り

 サンタが北極時代から持っているもので、よくこれで魚のウロコを取っていた。木製品で、エスキモーにもらったもの。

 インテリア・プランツ

 キッチンの窓辺に置かれているプランツには、ミントやオレガノ、チャイブなどがバランスよく植えられている。
 ときおりオドキリが丹念に手入れをしているため、盆栽と見まごうばかりの見事な出来栄えとなるが、あまり見事になると使うのが申し訳なくなってしまい、ヨウルマーは困る。

 

燻製小屋 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 釣ってきたサケなどを燻製にするのに使っていた。買ってきた豚のバラ肉を、香りの良いベーコンにすることもある。北欧の冬は長いので、こういった保存食作りは必要不可欠。香りつけのために、ヒッコリーやシラカバなどが、薪として用意してある。

 実は初代の燻製小屋は、ひとりのトントによって焼かれた。シーヴァの森で発見した巨大シイタケを燻製にしてコレクションにしようとしたらしく、必要以上に薪やおがくずを燃やしたために全焼。このため、今はドラム缶を利用して燻製作りを行っている。

 その後、コウモリ傘ほどもあるといわれるそのシイタケは発見されず、伝説となった。火事を起こしたトントは、その責任を感じて再び森へシイタケを探しに出かけたまま現在は行方不明。巨大シイタケと共に、伝説のトントになっている。

 「彼が巨大シイタケを発見すれば、再び燻製小屋は炎にみまわれるだろう」というところで、語りは終わっている。

 
 

 お久しぶりです、覚えていただいてますか?(笑)
 スノーマンではありませんが、暑さに弱いhideにとって、今年の夏は非常につらいものがありました。8月、9月と更新出来なかったのは残念でしたが、やはりクリスマスに関連したお話は、寒くならないと調子が出ないみたいです。

 さて今回は「サンタさんの秘密」の5回目として、サンタさんのお住まいに焦点を当ててみました。もっとも広いお宅ですので、これで全部をご紹介できたわけではありません。サンタさんのコレクションルームや、ヨウルマーさんのお部屋などもありますので、これらは次回にご紹介させていただこうと思っています。
 あんまり長すぎても、読むのが大変ですもんね。

 ところで、今年のアドヴェントカレンダーの始まりまで、あと1ヶ月半くらいになりましたね。サンタさんの秘密も、一体いつまで続くのか分からない状態ですし、(確か年内には完結します、と大見得をきったような・・・)手を広げすぎて収拾が付かないかも?

 でも、一番好きな季節がやってくることですし、それこそクリスマスのマジカルパワーで、何とか頑張ってみたいと思います。どうぞ見捨てないで、お付き合いくださいね。 (^^ゞ

 では次回の更新をどうぞお楽しみに。

10/17/2004
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