The Little Secret
 of
Advent

〜 アドヴェントのちょっとした秘密 〜

It Came Upon a Midnight Clear

 

  
 ルドルフ三部作+MIDIページをUPしてから、「さてさて・・・。どんなページをUPしようか・・・。」と考えていたのですが、ふと気づいたことがあります。これぞ天啓(?)などというほど大ゲサなものではありませんが、Xmas Count Downの存在意義に対する本質的な問題に肉迫したという感じです。 (^^ゞ

 ・・・なんて仰々しく書いてしまいましたが、実は「アドヴェントってちゃんとご紹介してなかったのでは?」ということに気づいてしまった訳です。
 これまで毎年、アドヴェントカレンダーについてはこまめに11月中旬頃、少しずつ内容を修正しながらお伝えしてきています。でも、アドヴェントそのもの・・・というのは、きっとうっかりしていた(本当かな?:笑)ためでしょうけど、意識することなくこれまできてしまいました。

 などと書くときっと、「え〜!?ミセスサンタクロースのお話は〜??」とか「次はサンタさんの秘密じゃないの!?」と、お嘆きになられる方がおられるかもしれませんね。hideもそのつもりでいたのですが、やっぱりある程度の準備というか調べ物は必要ですし、かといって毎月更新のお約束は破りたくないし・・・。そういう苦渋の選択の結果が今回の「〜アドヴェントのちょっとした秘密〜」だとお考え下さい。(なんか今回難しい言葉が多いなぁ・・・。こういう時って大体違うことを考えているものですよね。) (^_^;)

 
●アドヴェントって何?

 ということで、まずはアドヴェントのおさらいです。クリスマス前の約4週間がアドヴェント(カトリックでは待降節、新教では降臨節)と呼ばれます。「教会暦」ではこのアドヴェントから新年が始まるそうで、そこからの1年を通じてイエス・キリストの生涯を再現することで、信仰の糧とするそうです。
 このため宗教的には本来ならば清浄であるべき期間です。しかしhideやこれをお読みの皆様のように、クリスマス大好き(!)という人間にとっては、まったく意味が異なります。
 私達にとっては1年の内で、最も輝きと期待に満ち溢れた期間なのではないでしょうか。キリスト教の信者の方がお読みになると、きっと怒りたくなるかもしれませんけども・・・。


 そして街は華やかなクリスマス商戦に突入し、否が応にもムードは高まっていきます。そういえばヨーロッパでクリスマス・マーケットが開催されるのもちょうどこの頃なのは、皆様ご存知の通りですね。

 アドヴェントは厳密にいうと、クリスマス4週間前の日曜日「第1の主日」から始まります。ですので毎年、11月27日から12月3日の間に来る日曜日から始まることになります。
 でもアメリカでは感謝祭が終わった11月の第4金曜日から始まります。なぜかな?って不思議ですよね。なんでも、感謝祭はもともと「11月の最終木曜日」だったのが、木曜が5回ある年では年末商戦の開始が1週間遅れることになってしまうため、今のような「第4木曜日」に変えられたといいます。
 う〜ん・・・、ここまで割り切れるアメリカの人ってスゴイなぁ・・・。 (ーー;)

 で、ここで宣伝しちゃいますと、Xmas Count Downアドヴェントカレンダーは普通は12月1日からカウントダウンを開始しますが、「第1の主日」が11月27日〜30日の間だった場合は、いつもより早いスタートとなります。ということは、2004年は11月28日の日曜から!?大変だぁ〜★ (>_<)

 
●アドヴェント
の色


ノアの箱舟を形どったアドヴェントクランツ

 
 通常、アドヴェントを象徴する色としては「紫色」が用いられます。もっとも教会の立場や解釈によっては、異なる色が使われる場合がありますので、絶対的なものではありません。あくまで一般的には・・・というレベルの話です。
(スウェーデンでは青が使われるそうです)

 紫色というのは、昔はとても染めにくい色だったそうで、しかもその染料自体が非常に高価なものだったといいます。このためアドヴェントという、主の降誕と復活を祝う時期に、「最も価値のある紫色」を使用するようになったのは、とても納得感のある言い伝えだと思います。日本でもお坊さんの持ち物に紫を使いますものね。
 左の写真のキャンドルも紫色ですが、そういった背景を知っていると、「ああ、なるほど」と思っていただけるのでは? (^^)

 もっともXmas Count Downで使用している写真なんかでは、赤色(一部には白もあります)のキャンドルが多いようです。ちゃんと調べた訳ではありませんので自信はありませんが、キリスト教以外の方でもクリスマスを楽しめるようにと、誰かが考え出したのかもしれませんね。
 そうちょうど、Merry Christmasと、Season's Greetingsとの関係のように・・・。

 もし詳しい方がおられましたら、是非ご連絡をお願いします。 m(__)m

 
●アドヴェントクランツ -Adventkranz- について

 ようやく本題に入る事が出来ました。(笑) 今回のお話のメインはこのアドヴェントクランツについてです。クランツ(KRANZ)とは花環、環状のものという意味で、アドヴェントクランツはモミの小枝で編んだ輪にキャンドルを立てたものです。なんていうのは、もう皆様ご存知ですよね。
 アメリカではヒイラギ等の常緑樹で台座を作るようで、アドヴェントリースと呼びます。もっとも最近はデザイン優先ということなのか、クランツの部分がモミやヒイラギではないものも多く見かけるようになりました。家の玄関に飾るクリスマスリースとは違い、アドヴェントリースは宗教的なものですが、ドイツで見かけるアドヴェントクランツは一般的な家庭でも飾られることが多いようです。もしかするとこの辺に、キャンドルの色の謎を解く鍵があるのかもしれませんね。

 

 

 アドヴェントクランツには4本のキャンドルを立てます。アドヴェントを意識した場合にはキャンドルの色は紫色が基本となります。もっとも青色でも構いませんし、先ほど書いたように赤や白あるいは黄色といった色のキャンドルを飾る場合もあります。
 凝り性(?)の人は4本の内、1本だけピンク色のものを使います。そして、場合によっては、輪の中央に白いキャンドルを立てることもあります。この中央に立てる5本目のキャンドルは、いわばオプションのようなものですので、無くても全然気にする必要はありません。そして日曜日が来るたびに、カウントダウンのように1本ずつ多く火を点していきます。

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 キャンドルにはそれぞれ象徴する意味と色が決められています。
  ■第1のキャンドル
    色・・・紫か青、意味・・・希望、別名「預言のキャンドル」と呼ばれます。
  ■第2のキャンドル
    色・・・紫か青、意味・・・平和、別名「天使のキャンドル」
  ■第3のキャンドル
    色・・・紫かピンク、意味・・・歓び、別名「羊飼いのキャンドル」
  ■第4のキャンドル
    色・・・紫か青、意味・・・愛、別名「ベツレヘムのキャンドル」
    ※「愛」と「平和」を逆にする場合もあります
  ■第5のキャンドル
    色・・・白、「クリスマス」を象徴するキャンドル
    ※クリスマスの日に初めて火が点されます


こういう順番もアリみたいです・・・

●様々なアドベントクランツ

  

  

  

  

 
●キャンドルへの火の点し方

 キャンドルはアドヴェント期間の日曜の祈りの時に、前に点したものから順に点され、祈りが終わるとその都度すべて消されます。
 ということはクリスマスまでに、一番最初に点したキャンドルは合計で4〜5回点されることになりますので、一番短くなります。2番目のキャンドルはすこし長く、3番目のはもう少し長く・・・、とすべてのキャンドルの長さはまちまちになります。
 上の写真は見栄えをよくするため全部同じ長さですけど、本当は階段のようになっていきます。クリスマスの絵などで、長さの違うキャンドルが描かれているものを、ご覧になったことはないでしょうか?こういった点し方をするため、ああいう風になっていきます。
 これらは1月6日のエピファニーまでの間、祈りの度に同じ順序で点され、祈りが終わると消されます。そう丁度、下のクリスマスカードのアドヴェントクランツのように・・・。

 


こんなのも見つけてしまいました・・・、可愛いけど・・・ (^_^;)
 

 
ということで今回のお話はアドヴェントとアドヴェントクランツについてになりました。ちょっと文章が固くなっちゃいました?だって・・・、宗教的な意味合いが強いですから、あんまり悪いことは出来ない・・・ような気がして・・・。(笑)

しかし・・・。どうしてこういつも長文になってしまうんでしょうか?読みやすく簡潔に・・・と一応心がけてはいるんですけど、キーボードが言うことを聞いてくれなくて困ってしまいます。短い文章を書ける方がうらやましい・・・。 ^_^;

03/27/2004
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